80年代半ばころになると、自治体は一斉に情報公開の制度化を始めました。
重い腰の国をしりめに「バスに乗り遅れるな」とばかりの、一種のブームの感さえありますが、その中味を点検すると、いろいろ問題が多いのでした。
自治体の首長が言いだしっぺで、保守も革新も、与党も野党も賛成するような妥協の産物が生まれてみたところで、ほんとに、市民が欲しがっている情報が出るのでしょうか。
その自治体が保守であれ、革新であれ、権力にとって都合の悪い情報が出るわけがない、とはじめから冷ややかな目で見ている人たちも、例えぽマスコミ関係者の中にいます。
それらの問題点をいろんな角度からチェックしてみたところ、その結果、首をかしげるような、おかしなものもたくさんあることがわかったようです。
アメリカや、スウェーデンなど、欧米諸国では十一か国(保障の程度がマチマチで一概に言えない面もある)が、何らかの形で制度化しています。
日本でも昭和五十一年のロッキード事件以来、国レベルの制度化が声高に叫ばれましたが、この方は、いつの間にか、しりすぼまりで、代わりに、地方自治体レベルの制度化が、このところ急速に広がってきました。
昭和五十七年四月の山形県・金山町が情報公開条例を作ったのが第一号で、その後わずか3年の間に、神奈川県、埼玉県、大阪府、長野県、東京都と都府県レベルでは五つ、市では福岡県春日市や神奈川県川崎市など七つ、区が東京の目黒、板橋、豊島の三区、町では八つがそれぞれ、条例を作って制度化しました。